毎年10%以上も高騰!首都圏のマンション価格が庶民に手が出せないほど高騰している理由

毎年10%以上も高騰!首都圏のマンション価格が庶民に手が出せないほど高騰している理由

あなたは首都圏の中古マンション価格が、毎年10%以上も上昇している事実をご存知でしょうか。
昨年5,000万円で売られていたものが今年は5,500万円になっている計算です。(もはや東京で5,000万円は激安すぎて現実的ではないのですが・・・)

実際、2020年1月の中古マンションの成約㎡単価が74.82万円だったのに対し、2024年1月の成約㎡単価は100.31万円でした。
1㎡(1メートル×1メートルの正方形)、一人の人間が立っていられる小さな空間ですら、4年の間で25万円も値上がりしているのです。横になれば50万円です。二人になれば100万円です。三人なら150万円です。親子三人でギリギリ横になる小さな空間が、4年間で150万円も値上がりしているのです。(あくまでも「値上がり分」だけでの計算です)

私は不動産業に携わっていますがここ数年の動きは特に激しく、不動産の売り手の立場としても戸惑っている一方で、妻・娘と3人で暮らす東京都民(父)の立場としても戸惑っています。
ここ数年、マンション購入という人生の決断をするにあたって、今の状況をどのように捉えるべきか考えていました。

最終的にはその人が送りたい人生によって判断は変わるのでしょうが、今首都圏で起きている事実を把握しないことには納得感のある決断はできないと思います。

そこで今回は、2020年〜2024年に範囲を絞り、東京都の中古&新築マンションの価格推移を数字を用いて紹介します。
私の考察やマンション購入を検討している方へのアドバイスを交えて解説してきますので、ぜひ今後の人生設計の参考にしていただければ幸いです。

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東京都の中古マンション価格の推移一覧表

まずは中古マンションの価格推移から見ていきましょう。

東京都の1年間の中古マンションの価格推移

年度 年間推移
2020年度 10.31%
2021年度 11.11% 
2022年度 10.71% 
2023年度 10.83%
2024年度

※7月末時点

10.65%

東京都の中古マンションは過去5年間で、年間10%以上も毎年高騰しています。

東京都の月別中古マンションの価格推移

それぞれの年をさらに分解してみてみましょう。月別の価格の動きは次の通りです。

2020年度 成約㎡単価 前年同月比
1月 74.82万円 10.30%
2月 71.76万円 2.40%
3月 71.05万円 -1.10%
4月 70.18万円 -0.90%
5月 70.57万円 2.50%
6月 70.19万円 0.60%
7月 74.36万円 6.50%
8月 72.38万円 1.50%
9月 74.62万円 5.60%
10月 75.05万円 4.70%
11月 75.86万円 5%
12月 77.17万円 6.40%
2021年度 成約㎡単価 前年同月比
1月 77.1万円 3.10%
2月 77.4万円 7.90%
3月 79.31万円 11.60%
4月 80.55万円 14.80%
5月 79.05万円 12%
6月 81.94万円 16.70%
7月 82.14万円 10.50%
8月 81.01万円 11.90%
9月 83.51万円 11.90%
10月 81.48万円 8.60%
11月 80.72万円 6.40%
12月 85.72万円 11.10%
2022年度 成約㎡単価 前年同月比
1月 86.37万円 12%
2月 83.11万円 7.40%
3月 88.26万円 11.30%
4月 91.94万円 14.10%
5月 87.62万円 10.80%
6月 90.03万円 9.90%
7月 91.71万円 11.60%
8月 91.34万円 12.80%
9月 90.94万円 8.90%
10月 94.32万円 15.80%
11月 93.93万円 16.40%
12月 92.51万円 7.90%
2023年度 成約㎡単価 前年同月比
1月 90.96万円 5.30%
2月 90.83万円 9.30%
3月 91.97万円 4.20%
4月 94.65万円 2.90%
5月 95.82万円 9.40%
6月 95.69万円 6.30%
7月 94.72万円 3.30%
8月 97.67万円 6.90%
9月 94.12万円 3.50%
10月 98.99万円 5%
11月 100.87万円 7.40%
12月 98.6万円 6.60%
2024年度 成約㎡単価 前年同月比
1月 100.31万円 10.30%
2月 101.31万円 11.50%
3月 100.55万円 9.30%
4月 103.31万円 9.20%
5月 102.59万円 7.10%
6月 103.4万円 8.10%
7月 106.91万円 12.90%

出典:東日本レインズ(公益財団法人東日本不動産流通機構)より

2020年3月〜4月のみマイナスの動きをしています。これは明確に、新型コロナウイルスの感染拡大が要因と言えるでしょう。

新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく措置として緊急事態宣言が成立したのが2020年3月13日です。
2020年4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡で緊急事態宣言が行われ、4月16日に全国に拡大しています。

ちょうどこのタイミングだけマイナスの動きを示していますが、それ以外は全てプラスの価格推移を示しています。よっぽどの力が働かない限り、東京都内の中古マンション市場は高騰し続ける方向に動いているのがわかります。

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首都圏の新築マンション価格推移一覧表

次は新築マンションの価格推移です。以下の図をご覧ください。

まず2つの特徴が見て取れます。

  • 新築マンションの価格も上昇傾向にある
  • 一方で供給数は減少している(特に2024年は前年の2/3程度で着地する見込み)

供給数が減少しているから、価格が高騰している。という関係性が考えられそうです。

以下ではさらに詳細なデータを紹介します。

 

首都圏新築マンション平均価格推移一覧

  2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
1月 8,386万円 5,824万円 6,157万円 6,510万円 7,956万円
2月 6,536万円 6,380万円 7,418万円 6,776万円 7,398万円
3月 6,156万円 6,330万円 6,518万円 14,360万円 7,623万円
4月 6,216万円 7,764万円 6,291万円 7,747万円 7,662万円
5月 6,485万円 5,908万円 6,088万円 8,068万円 7,486万円
6月 6,389万円 6,211万円 6,447万円 6,550万円 8,199万円
7月 6,124万円 6,498万円 6,379万円 9,940万円 7,847万円
8月 6,011万円 7,452万円 6,102万円 7,195万円  
9月 5,812万円 6,584万円 6,653万円 6,727万円  
10月 6,130万円 6,750万円 6,787万円 6,567万円  
11月 5,922万円 6,123万円 6,035万円 8,250万円  
12月 5,620万円 5,384万円 5,556万円 6,968万円  

出典:不動産経済研究所より

  • なぜ2023年3月だけが平均価格1億円を超えているのか?

上記の表のうち2023年3月の価格が突出して高いですよね。

これは、2023年2月より発売開始された『三田ガーデンヒルズ』が2023年3月の価格を押し上げていると予測されています。

三田ガーデンヒルズは三井不動産レジデンシャル・三菱地所レジデンスが38年ぶりに共同で開発した大規模分譲マンションです。

港区三田で建てられたこのマンションは敷地面積25,246.57 m²の広大な土地に総戸数1,002戸、坪単価922万円~の超高級マンションとなっています。

2024年8月時点で939戸の販売が終了しており次回販売も未定となっています。

こういった大型企画の販売があった年度は平均坪単価が全体的に上昇する傾向があります。

 

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なぜ東京都のマンションはここまで価格が高騰しているのか?

なぜここまで東京都のマンション価格は高騰しているのでしょうか?私は次のような流れが存在しているのではと考えています。

  1. 建築資材が高騰している
  2. 新築マンションの価格が上がる
  3. 新築マンションを買えない層が増える
  4. 代わりに中古マンションに需要が流れる
  5. 需要が増えることにより中古マンションの価格が上がる
  6. 結果的に全体的なマンション価格の高騰につながる

これらをざっくり3つに分解して、価格高騰の理由を説明していきます。

理由1:新築マンションの建築資材が高騰している

新築マンションの価格がここまで高騰している理由は資材の高騰が原因と考えられます。つまりマンションの建築原価が上がっているのです。

では、建築資材の価格がどのように変動をしているのか推移を見てみましょう。

出典:建設物価調査会より

2021年よりコロナの影響で徐々に建築費が上昇していき、2022年2月24日より始まったウクライナ戦争の影響で資材が高騰しました。

その後、円安・インフレの影響で2024年8月現在も資材価格は上がっています。

つまり、建築費の原価が今も上がり続けているのです。

建築原価が上昇している事により新築マンションの販売価格も高騰しています。

理由2:新築マンションの高騰に伴って中古マンションの需要が高まる。

生活利便性や資産性を考えると、どうしても東京でマンションを買いたいという方は多いのではないのでしょうか?

しかし、価格を考えると中々手が届く物も少ないのが現状です。

だったら、

新築マンションは高い→中古マンションにしよう

と、この考えに誰もが行き着くわけです。

しかし中古マンションも数は限られており、最新設備や駅近などの立地、耐震性の優れた築浅物件など条件を付ければ更に希少性は高まります。

需要が集中すれば中古マンションの価格が上がるのも当然と言えるでしょう。

理由3:結果的にマンション全体の価格が高騰する

  • 新築マンションの価格が上がる(建築原価が高騰したため)

   ⇓

  • 中古マンションの価格も引き上げられる(需要が集中したため)

   ⇓

  • マンション価格全体の価格が上昇する

この構図で東京の不動産価格は2024年8月現在も高騰しているのです。

※補足
これはマンションに限った話ではありません。東京都内にお住まいの方はわかると思いますが、賃貸の価格も引き上げられています。
実際に「家賃変更の連絡(同意を求める連絡)」を受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さらに、上記の流れはマンションだけではなく、賃貸にも影響を及ぼし、さらには東京都周辺の千葉・埼玉・神奈川の不動産価格上昇にも影響を及ぼしていると考えられます。

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東京都内でマンション購入を検討している方へのアドバイス

東京に限らずに不動産の価格は高騰し続けています。

首都圏だけで見ても2024年7月の発売戸数は前年同月(2,591戸)比42.3%減の1,496戸と供給も大きく減少しています。

そして今後も供給数は減り価格が高騰し続ける可能性の方が圧倒的に高いです。

東京でマンションを購入しようと考えている誰しもが

『不動産で損をしたくない』『安くなったら購入しよう』

と考えているのではないでしょうか?

しかし、今回ご紹介したデータをパブリック面からみてもわかる通り東京の不動産は安くなる理由が少ないのです。

上記データでも紹介した通り今後も値上がりの可能性が高く、2024年8月現在も値上がり続けている東京都内の不動産はSUUMOホームズなどの不動産情報サイトなどで一般の方に向けて情報は常に公開されています。

つまり、不動産価格が常に高騰している情報は誰もが直接確認できるのです。

では

『今よりも値上がりする前に購入しておこう』

と考える人が増えるのも時間の問題と言えます。

東京のマンション購入で損をしないためには、出来るだけ早く購入することが損をしないための唯一の手段と言えるのではないのでしょうか。

なお、ここまでの話は不動産会社に勤める者としてのポジショントークではありません。

私は「不動産の知識を持つ、ごくごく普通の東京都民の立場」として上記のアドバイスを申し上げました。

なぜ上記のアドバイスを申し上げたかといえば、将来的に「売却」が有利に働くからです。
今が安値と考えれば、将来的には高値になる可能性が高いです。思った以上に高値にならなかったとしても、結果的に手出しが少なくなる可能性は高いと考えています。
8,000万円の中古マンションが、将来8,000万円で売れるのであれば、結果オーライではないでしょうか。

東京都内のマンション価格の高騰は決して悪いことばかりではありません。ポジティブな視点で捉えることもできるのです。

ぜひ今後のマンション購入の参考にしていただければ幸いです。

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まとめ

  • 東京の中古マンション価格は年間10%ずつ値上がりしている
  • マンションの建築原価が高騰しているため新築マンションの価格も高騰している
  • 新築マンションの供給数も毎年減少しているので希少性が上がっている
  • 東京の不動産は今後も高騰していく可能性が高い
  • 東京のマンションは今よりも値上がる前に購入しておいた方が損をする可能性が低い

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